天皇と政治家 2012 7 21

2012年7月19日の時事通信社には、このようなニュースがありました。
 天皇、皇后両陛下は、19日午後、
東日本大震災の翌日に震度6強の地震があった長野県栄村を日帰りで訪れ、
1年4か月がたった現在も、仮設住宅で避難生活を強いられている住民らを見舞われた。
 両陛下は、新幹線と車を乗り継いで村役場に到着。
その後、マイクロバスに乗り換えて、47世帯103人が暮らす横倉地区の仮設住宅を訪問。
真夏の日差しが照りつける中、30分余りにわたって住宅の間を歩いて回り、
約70人に声を掛けた。
(以上、引用)
 天皇陛下は、高齢の上に心臓に病を抱えて、
今年2月には、心臓のバイパス手術を受けたばかりという状況です。
昨年も、数多くの被災地を訪問し、心臓には大きな負担がかかったと思います。
 多くの国民が、「もう無理をしないでほしい」と思っているでしょうが、
それでも、陛下には、被災地に行かなければならなかった事情があると思います。
 陛下の心の中には、「国民を守れなかった」という悔しい思いがあると思います。
だからこそ、高齢でも持病を抱えていても、無理して被災地に行かなければならない。
そう思っているのでしょう。
 さて、天皇とは対照的に、政治家の被災地訪問は、あまり聞かない。
きっと、豪華で快適な議員宿舎に住んでいると、
政治家たちには、庶民が暮らす狭い仮設住宅など見たくもないという気持ちが強いのでしょう。
そこには、「国民を守れなかった」という悔しい思いを、彼らは持っていないと言ってよいでしょう。
 どちらが政治家なのか。
天皇の方が、まだ政治家らしい気持ちを思っていると言わざるを得ないでしょう。

勇気の人 2011 12 31
 2011年12月25日の朝日新聞のテレビ欄には、
町そのものが巨大な津波に飲み込まれる写真がありました。
この町とは、宮城県南三陸町(Minamisanriku Town)です。
 南三陸町といえば、思い出すことがあります。
2011年4月23日に、南三陸町を訪問した、
オーストラリアのギラード首相のことです。
瓦礫の山の中を歩くギラード首相の写真が印象に残りました。
同首相の足元には、まだ多くの瓦礫が残っていました。
 この時期は、余震が続き、
事故を起こした原子力発電所も、安定していなかった時期です。
 多くの外国人が、地震と放射能に怯えて、
東京から逃げ出したのに、
ギラード首相は、はるばるオーストラリアからやってきて、
まだまだ危険が残る被災地の最前線まで行ったのです。
 写真を見ると、同首相が立っている近くの建物は、
今にも崩れそうになっているものがあります。
いつの時代も、女性の勇気が男性の勇気を鼓舞するのかもしれません。












































































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